バリ島のお家が、コロニアル調に大変身~♪
個性派ヴィラやナチュラリストの間で、人気急上昇中の『セメントタイル』
ヨーロッパから伝わった、伝統的な工法で作られたセメントタイル工場へ見学
シドメン村のセメントタイル工場とは?
バリ島にあるこだわりのホテルやオシャレなレストラン。
床や壁には、カラフルでキッチュな幾何学模様やお花の模様。鮮やかなカラータイルは、眺めているだけでもワクワクしてきちゃう!
最近バリ島で流行中のセメントタイルは、ワンランク上の、こだわり空間を演出するマストアイテムとなっています。
自然に優しい素材を使い、地元に住む職人さんたちによって1つ1つ手作りで作られた、コロニアル調のかわいいタイルです。
バリ島東部のシドメン村は、どこまでも続く棚田と、アグン山からのきれいな湧き水が流れてくる、自然豊かな田舎町。
現在ではエコツーリズムの拠点となっており、あぜ道のトレッキングや、地元伝統工芸の体験など、地元と密着したツアーで訪れる場所となっています。
ふぅ~っと深呼吸すると、心も体もデトックスできそう。
自然と共に生きている感じがして、心もスッキリ晴れやかに♪
帰りたくな~いっ!(笑)
雄大な景色が一望できるヴィラや、こだわりのプチホテル、おこもり系の隠れ家など、まだまだ知られざる魅力いっぱいのカランガッサム シドメンエリア。
とてもゆったりとした時間の流れる場所に、セメントタイルの工場があります。
目の前に広がる棚田を眺めながら坂道をゆ~っくり下っていくと、カラフルなタイルが目を引く、サドゥス セメント タイル(Sadus cement tiles)と言う名のセメントタイルの工房があります。
バリ島内で唯一のセメント製のタイルを作る工房として有名で、バリ島内にあるオシャレなヴィラやレストラン、個人宅だけではなく、オーストラリア、アメリカ、ドイツや日本など、世界各国にも輸出されています。
工房内には鮮やかなカラーで埋め尽くされた壁!
眺めているだけでも、なんだかワクワクしてきちゃう。
無造作に貼ってあるように見えるけど、なんとなく落ち着くような。
そこには、とっても不思議な空間が広がっていました。
セメントタイルとは、大理石と砂を使った、セメント製のタイル。
ラテンアメリカやヨーロッパから伝わり、左右対称のシンメトリーモチーフ、お花や草木デザインしたモチーフなど、カラフルな柄が描かるのが特徴です。
タイルの着色も天然の物を使っているので、柔らかく優しい色合いに。年数がたってくると、少しづつ色もなじみ、より自然な風合いに変化してきます。
そんな自然の変化を楽しむのも、セメントタイルの魅力ですね。
新しいバリ雑貨として注目されている、人気急上昇アイテムなんですよ~!
セメントタイルは普通のセメントのように水と空気に触れることで固まっていくので、陶磁器のタイルのように窯で焼く必要がありません。
コストもかからず、とってもシンプルで昔ながらの製法で作られるのが特徴です。
19世紀末に建てられたアンラプラ地区(Amlapura)にある、カランガッサム王宮(Puri Agung Karangasem)では歴史ある、昔ながらのセメントタイルを見ることができますよ。
カランガッサムの最後の王によって建てられた王宮は、積極的にオランダや中国の文化を取り入れ、装飾や家具など、バリ文化と融合した、独特の空間が広がっています。
かつての王国の姿を想像しながら巡ってみるのも面白いかも。
とっても歴史あるタイルを見学することができました。
独特の魅力がある、セメントタイル。
気になる製作現場をチェック~☆
材料となるのは、大理石の粉とセメント、天然鉱物の顔料と水。
これだけっ!
大理石の粉と顔料を混ぜて作ったカラーを、モチーフの金型に流し込んでいきます。
このとき、型から色が流れ出ないように注意!
色が流れ出てしまうと、マーブル模様状態になってしまうので、一番気をつかう作業です。
基本的には1つのデザインで2~4色を使います。
指定の色をすべて流し込むと、丁寧に細かい砂をふりかけていきます。
型全体にたっぷりと粗めの砂を詰めたあと、油圧機でギュッと圧力をかけて
第一段階終了!
横から見ると大理石層とセメント層に分かれているのがわかりますよね。
大理石は白いので、色の発色が良いのと、強度も出るので割れにくくなります。
上から絵を描くと塗料がはがれてしまうこともありますが、色をセメントに混ぜ込むので、 時間がたっても色が消えてしまうことがないんだとか。
この作業を5分以内でパパーッと作り上げてしまう。
職人ワザに感心してしまいました!
ここまでで、ほとんどの作業は終了です。
約1日乾燥させたあとは、タイルの端をけずって形を整えます。
上手く圧縮が出来ずに割れてしまったものは、この時点ではじかれてしまいます。
■お買いモノで役立つ単語~インドネシア語&バリ語
タイル
Tile
タイルサイズ
Ukuran
ウクラン
面積(広さ)
luasnya
ルアスニャ
デザイン
disain
ディサインオーダー
Pesan
プサン
約5日~1週間ほど水を張った水槽に入れて、水分をたっぷりタイルに吸収させていきます。
普通セメントと同じように、しっかりと水分を吸収させることで、丈夫なタイルが出来上がるんですって。
このとき使った水は捨てずに、貯水槽に入れてキレイにし、また再利用しています。
自然環境を壊さない様に、工夫をしている工房なんですよ~!
ブラシを使ってキレイに洗浄した後は、自然乾燥で2~5日ほど乾かしていきます。
じっくりと乾燥させていく方が強いタイルになるので、ある程度の湿度も必要。
湿度の多いバリの気候は、タイル製作には向いているかもしれませんね。
アグン山から流れてくる清らかな水と、 心地の良い風でじっくりと時間をかけて作られたタイルなんですよっ。
バリ島のノンビリとした空気も、
入っているかもしれませんね~♪
工房はオーダー優先なので、現地では商品を買うことが出来ません。
世界各国からのオーダーがあるので、今では3~4か月待ちが普通だそうです。
壁にはオーダー表がたくさん貼り付けられていて、
スタッフも、『とっても忙しい~!』
なーんて言っていましたよ。
ただ、外に置いてあるリジェクト品(難あり商品)なら買うこともOK!
色や数は不ぞろいな場合があるので、希望のタイルが見つかったらラッキーですね♪
ただ、外に置いてあるリジェクト品(難あり商品)なら買うこともOK!
色や数は不ぞろいな場合があるので、希望のタイルが見つかったらラッキーですね♪
■お買いモノで役立つインドネシア語&バリ語
オーダーできますか?
Bisa pesan?
ビサ プサン?
このデザインは出来ますか?
Bisa biking disain ini?
ビサ ビキン ディサイン イニ?
この色にしてください。
Tolong pakai warna ini.
ロン パカイ ワルナ イニ
タイルを○枚買いたいです。
saya mau beli tile ini ○pcs.
サヤ マウ ブリッ タイル イニ ○ピーシース
どのくらいで出来ますか?
Berapa lama bisa selasai?
ブラパ ラマ ビサ スラサイ?
こんな可愛いタイルですもの。
家を建てる時には、このタイルで家中を飾りたくなっちゃいますよね~♪
サイズは10 cm×10cmの小さなタイルから、30cm×30cmの大きめのサイズまでの4種類と、20cm×10cm、30cm×15cmの長方形2種類。
ミニマムオーダーは1㎡から受付可能です。
どこかタイルを使えるところはないかな?なんて必死に考えちゃいました(笑)
どうしてもこのタイルを使いたい~!!そう思っちゃうほど、素敵なタイルなんですよ。
この工房では、65種類のモチーフ、54色のカラーがあります。
何千通りものパターンを作れるんですね。
色や柄が豊富なので、クラッシックな空間にも、モダンな空間にも使えそう。
サンプルを見ているだけでも、ワクワク!
オリジナルデザインのタイル製作は可能か聞いてみましたが、モチーフを作る為の金型は 現在バリ島では作れず、ジャワ島に発注しなくてはならないそうです。
その金型を作るのにも、最低3週間はかかってしまうので、相当な時間がかかってしまいます。
でも、オリジナルデザインが出来たらステキだな~なんて、夢見てしまいました♪
このタイル工房のオーナーさんはヴィラも経営していて、セメントタイルをふんだんに使った、とってもカワイイお部屋も見せてもらうことができましたよ。
工房から100mほど離れた場所にある、ダルマダバリ(Darmada Bali)。
2012年の3月にオープンしたばかりの、新しいヴィラ!
広大な敷地内には、ブルーのお家と、ピンクのお家の2棟が建っています。
まるでおとぎ話の中に紛れ込んでしまったような可愛さ!
ピンクのお部屋はメルヘンチックなお姫様スタイル。
ブルーのお部屋は、ちょっぴりクールで清楚なスタイル。
床全体に使われたセメントタイルの可愛さに大興奮~!
1枚のタイルを見るだけでは全体を想像するのが難しいですが、実際に使われているのを見ると、仕上がりがわかるので嬉しいですよねっ。
同じタイルで家を飾ってみたいな~♪
シドメン村にはセメントタイルを使ったヴィラも点在しています。
ウブドエリアでは、ヨガスタジオのヨガバーン(Yoga Barn)、モンキーフォレスト通りのレストランのラマック(Lamak)。
南部エリアでは、スミニャックのプティトゥンゲットレストラン(Petitenget Restaurant)。
そのほかのエリアでは。
アメッド(Amed)、
デンパサール(Denpasar)のヴィラなど。
沢山の場所でタイルが使われています。
オシャレなカフェに入ってふと床を見たら、シドメン産のセメントタイルを使っていた!
な~んてこともあるかも??
ホッと心が温まるような、優しいタイル。
あまりの可愛さに大興奮してしまった工房見学でした♪
※このページで表示している情報は、2013/2月現在です。
セメントタイル工房のアクセス
■サドゥス タイル(Sadus Tiles)
住所:
Jl. Raya Luah, Banjar Tabola, Desa Sidemen,karangasem
サヌール方面からは海沿いのバイパス(Ida bagusmantra bypass)を北上。
ウブドエリアからはクルンクンの町中を通り過ぎ、シドメン方面へ。
シドメン村市場の三叉路を左に曲がって200mほど進み、Y字路を右に進みます。
坂道を下って行くと、サドゥスタイルの工房があります。
セメントタイル生産地
19世紀後半、南フランスのアルルやマルセイユで生まれたセメントタイルは、近郊のスペイン、ポルトガルなどヨーロッパで広まり、20世紀初頭には、アメリカで高級建材として注目されました。
ヨーロッパ内で生産されていたタイルは、徐々に植民地での生産に移り、当時フランスの植民地であったベトナムや、オランダの植民地であったインドネシアで生産されるようになりました。
現在ではポルトガル、スペイン、モロッコ、メキシコ、ベトナム、インドネシアなどが主な生産地として有名です。