イカットとは？柄や生地の種類や意味は？作り方や歴史は？

イカットとは？

ではではまずは、イカットとは？なんてお話から！

「イカット」とは、インドネシアの織物の布のこと。

日本で言うと、「絣織物」にあたります。

「イカット」はインドネシア語で、「縛る」という意味！

もともとはインドネシアの絣織だけが、イカットと呼ばれていました。

でも現在は、アジア全体の絣織をイカットと呼ぶことも多いようです。

イカットのデザインの特徴としては、柄にボンヤリとした独特の風合いが漂っていること！

最近は、機械織りのイカットが増えてしまって残念なのですが…

バリ島では、今でも良質な手織りのイカットが手に入ります！

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バリ島の手織りイカット一覧

バリ島の手織りダブルイカット「グリンシン」一覧

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イカットの柄の種類や意味は？

ではでは、つぎにイカットの柄の種類や意味について！

イカットの柄には、かなりたくさんの種類があります。

モチーフにも、さまざまな意味が！

歴史や地理的な影響を受けていることが、多いようですね。

イカットの柄やモチーフに込められた意味は、ざっくり言うとこんな感じ！

動物や植物柄

自然の霊的な精霊に敬意を払う信仰や御守り、豊かに栄えることを願い、動物や植物柄にしたと言われる。

花のような柄

意味として王族を象徴する花がモチーフで、権力を表した古い模様。

馬の柄

富や男性の勇気を奮い起こさせるためのシンボルとして使われている。

鶏や雄鶏の柄

権力などを持つ王族などを表す時に、よく使用されている。

オウムの柄

高い地位にいる人を表している。

エビの柄

永遠の命を象徴していると言われてる。

人の頭を持っているライオンの柄

権力を象徴した模様になっている。

蛇の柄

死んだ後の世界を象徴していると言われている。

宝石のような柄

イカットの宝石のような柄は、中央アジアの絨毯の鏡面模様を参考にしていると言われている。

上記のようにイカットには、これ以上にも多くの柄や意味が存在しています。

そして地域によっては、王族のために作られた柄をコピーすることは固く禁じられている。

（※諸説あり、場所によっては別の意味になっている場合がありますので、ご注意ください。）

イカットの生地の種類は？

イカットの生地の種類は大きく分けて、4種類になります。

• たて絣（シングルイカット）
• よこ絣（シングルイカット）
• たてよこ絣（ダブルイカット）

それぞれ見ていきましょう！

たて絣（シングルイカット）

たて糸イカットとは、たて糸のみを染色したイカットのこと。

よこ糸を織る前から、その独特の柄をはっきりと確認することが出来ます。

たて糸に、よこ糸を織り込むと、色が固定され美しいイカット生地が完成されます。

よこ絣（シングルイカット）

よこ糸イカットは、よこ糸のみを染色して柄を作ったイカットのこと！

たて糸イカットと違い、織り始めなければ生地の模様が現れないのが特徴です。

よこ糸イカットは、糸を毎回調整しながら織る必要があるので、たて糸イカットより織るのに時間がかかります。

たてよこ絣（ダブルイカット）

ダブルイカットは、織る前にたて糸とよこ糸を染めたイカットのこと！

たて糸イカットやよこ糸イカットより複雑で、織るのがとても難しいのが特徴です。

ダブルイカットを織るためには時間も技術に必要なので、かなり高価になってしまいます。

イカットの作り方

ではではつぎに、イカットの作り方について！

イカットは、こんな感じで作られています。

柄の染めたくない部分に、糸をくくりつける

イカット生地の完成品を想定して、染めたくない部分に糸を強くくくりつけます。

染め上げる

糸を付けたまま染色。

すると、染めたくない部分以外の糸が染色される。

イカットを織り上げる

はたおり機にて、イカット生地を織っていく。

そして織り上がれば、独特な柄をしたイカット生地の出来上がり♪

イカットの歴史

イカットとは？

イカットの歴史は古く、古いがゆえに諸説あるのが実際のところ！

正確な起源は不明ですが、古代インドやネパール、中東などから東南アジアに広まったという説が一般的です。

イカット(Ikat)という言葉は、インドネシア語やマレー語に由来しているところから、その後インドネシアやマレーシアで大々的に生産されたようです。

インドネシアのさまざまな島々でも、歴史の中で独自の柄や意味と生産スタイルを確立させてきました。

その後、イカット生地は東南アジア諸国のインドネシアやミャンマー、タイ、フィリピン、カンボジアなどで発展したと考えられています。

イカットとバティックの違い

ではでは最後に、イカットとバティックの違いについて！

イカットは織る前に、糸を染色して織った絣織りの布のこと。

バティックは出来上がった生地に、蝋を溶かして塗り、柄を描くろうつけ染めの布です。

織物の布がイカットで、染物の布がバティック！と考えると分かりやすいかもしれませんね。